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腐ってない人によるBL理解4 BLの「普通さ」について 〜BL読んでみた〜

 
さてさてみなさん、BL論実践編ですよ!
今までこんだけ能書き垂れたんだからそろそろ作品に触れてみないと、ということでBL本読んでみました。

 

今回読んだ作品は中村明日美子先生の『同級生』、および続編にあたる『卒業生-冬-』、『卒業生-春-』の三冊。

腐女子の友達におすすめされ、貸していただきました。ありがとうございました。

 
『同級生』は今年アニメ映画にもなり、BL漫画として一つの伝説的な作品だそうです。腐女子の友達曰く「誰もが通る名作」とのことで、激しい描写もなくBLの入門書としても評価が高いようです(僕に勧めてくるくらいですから)。

 

BLに興味のない人間がいきなり真正面からBLに触れるのはそもそもなかなか緊張するものだと思うのですが、それに加えて僕は頭の中でBLについてごちゃごちゃ考えていたので、これを読んでしまったらそれらが机上の空論で終わってしまうのではないか?などと考え、さらに緊張したものです。

 

 
もったいぶってもしょうがないのでまず読んだ感想を述べておくと、「普通」でした。
(今回のキーワードは「普通」です)

 

嫌悪感を感じるわけでもなく、かといってBLに目覚めたわけでもなく、「普通に」面白かったです。

草壁と佐条の恋愛模様に「普通に」キュンキュンし、心のすれ違いに「普通に」やきもきし、展開に「普通に」感動しました。

 

だから、みんな「普通に」読めばいいのに。だってこれは「普通の」いい作品なんだから。

 

 
思うに、BL愛好家もBLを愛好していない人も、「BL」というカテゴリーを「特殊」なものとして捉える傾向にあるような気がします。
 
少女漫画に興味のない人も「君に届け」など何冊か作品名を上げることくらいはできると思いますが、BLに興味のない人はBL漫画の作品名を一つもあげることができないと思います。
これはBL特有の閉塞性ですよね。興味のない人は無意識的にBL作品を「漫画」とか「小説」とか「アニメ」とか、そういうカテゴリーの内部には置かず、BLでひとまとめにしてどこか遠くの「特殊なカテゴリー」に置いているのではと思うのです。
 
逆にBL好きな人はBLの本だけを何百冊も買ったりする場合もあるじゃないですか(これは僕の周りに極端に特殊な人が多いだけかもしれませんが)。これも逆の意味で、その「特殊なカテゴリー」にあるBLというもの自体が好きなんだ、という思いがBL愛好家にはあるのかもしれません。
 
でもBLが好きでも嫌いでもない僕からすれば「普通の」作品だったわけです。今回読んだ「漫画」というコンテンツにおいては「少年漫画」や「少女漫画」、もしくは「スポーツ漫画」や「ギャグ漫画」と並列のカテゴリー分けの中に「BL漫画」というものを設ける感覚でいいと思うんだけどなぁ。
 
 
まあとりあえず一冊読んだだけなのでこれから意見変わる可能性は大きいですが、『同級生』シリーズを読んでみて思ったことを書いた感じです。読んでくださりありがとうございました!
 
 
一応念押ししておくと、「普通」って悪い意味で言ってる分けでは断じてないのでそこだけはご了承くださいね!!